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コロナウイルスのワクチン開発

アメリカで新型コロナウイルスに対するmRNAワクチン(mRNA-1273)の臨床試験が3月16日に始まったそうです。まず最初に言っておきますが、これが実用化されるのに1年以上かかるようです。過剰な期待は禁物ですよ。

このワクチンを人間に投与すると、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の表面に存在するSpike protein(スパイクタンパク)が人間の体の中で作られます。
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ワクチンを投与された人が、コロナウイルスの一部分を作るのです。驚きですね。そのタンパクに対して、体の中で免疫応答が誘導され、本物のウイルスに感染しにくくなるという仕組みです。

臨床試験ではまず最初に、ワクチンの安全性を確認します。健康な成人45人の上腕筋肉にmRNAワクチンを注射します。用量は25, 100, 250μgの予定です。さらに28日後にもう一度注射します。その後、期待する免疫反応が得られたかどうかを調べます。安全性と有効性を含め、ワクチンを投与された人はその後12ヶ月追跡調査されます。

繰り返しますが、最初はウイルスに感染していない健康な人に注射して、安全性に問題がないか検討します。もし、重篤な副作用が出たら、そのワクチン開発は中止です。安全性が確認できたら、次は本物の患者に投与します。

そこで問題なのは、ワクチンの安全性が確認された時点で、まだCOVID-19患者が米国に大勢いるかどうかです。ひょっとすると、新規患者が激減しているかもしれません。それはそれで喜ばしい事なのですが、ワクチン開発という点では好ましくないです。ジレンマですね。

3月16日現在でアメリカにはCOVID-19確定患者が2800人以上存在し、58人が死亡しています。この数値が今後どのように変化するか分かりません。ところで、皆さんは仮に新型コロナウイルスに感染したとして、有効性が確立していないワクチンを投与して欲しいと思いますか?

58÷2800=0.02です。という事は、患者の98%は自然に回復できるのです。毎年流行するインフルエンザと大差ありません。比較的若くて軽症だったら、無理にワクチン接種しなくても大丈夫という気もします。これは人それぞれですけど。

とはいえ、これは画期的な技術です。興味ある方は以下のWall Street Journalの動画をご覧下さい。ちなみに、このワクチン開発技術はModerna社が得意としているそうです。Modernaの公式ウェブサイトにも関連情報が掲載されています。


by PhotoEng | 2020-03-18 00:00 | Comments(0)
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